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インフルエンザC型とは - 特徴や症状について

2024.02.24

この記事では「インフルエンザC型の特徴」について解説していきます。後半部分では「インフルエンザC型の予防と対策」について解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

【目次】
インフルエンザC型とは
インフルエンザC型の症状
インフルエンザC型の特徴
インフルエンザC型の流行時期について
インフルエンザC型の予防と対策
インフルエンザC型の診断
インフルエンザC型の治療法
当院では予約なしでインフルエンザ予防接種が可能です

 

インフルエンザC型とは

インフルエンザC型とはインフルエンザは、鼻や口から侵入した「インフルエンザウイルス」が肺や気道で感染・増殖することで引き起こされる疾患です。現在、ヒトに感染するウイルスは大きく分けてA型・B型・C型の3種があり、その中で一度感染すると免疫がつき、ほぼ一生かからないと言われているのがC型です。インフルエンザC型は、通常のウイルス性の風邪と診断されることもあるため、「気がついたら治っていた」ということもあります。そのため、ほとんどの方は「6歳までに感染している」と言われております(年齢に関係なく感染する可能性はありますので、ご注意ください)。

 

インフルエンザC型の症状

インフルエンザC型の症状は主に発熱、咳、鼻水とされています。ただし、ヒトによっては38度の高熱が出ることもあります。また、約1割の方には吐き気や下痢、嘔吐、発疹が見られることがあります。インフルエンザC型は、大人の患者数が少ないため、A型・B型との比較が難しいですが、一般的には、A型やB型よりも症状が軽い傾向にあります。

 

インフルエンザC型の特徴

インフルエンザC型の特徴インフルエンザC型は検査できる医療機関が少なく、通常のウイルス性の風邪と診断されることもあるため、実際にかかったとしても気付かないまま過ごしてしまう可能性があります。また、多くの大人はC型インフルエンザウイルスの免疫を持っているので、感染者のほとんどは子供になります。しかしながら油断は禁物です。免疫を持つ大人でもC型インフルエンザウイルスに感染する可能性はありますので、ご注意ください。

 

インフルエンザC型の流行時期について

例年、インフルエンザA型は12~3月頃に流行し、後を追うように2月頃から春先にかけて、インフルエンザB型が流行します。一方で、インフルエンザC型は1月~6月が流行期となります。したがって、インフルエンザA型やインフルエンザB型とは時期がずれる傾向にあります。また、インフルエンザC型の流行時期は、A型やB型よりも長いため、長期間の予防が必要です。インフルエンザC型に感染している場合、自覚症状がないことが多いため、自分でも気づかないうちに周囲にウイルスを広げてしまう可能性があります。そのため、早い段階で自分がC型インフルエンザウイルスに感染していることに気づき、適切な対処をすることが非常に重要です。C型インフルエンザウイルスの感染が疑わしいときは、すぐに医療機関を受診してください。「国立感染症研究所」や「厚生労働省」でも同様の見解を述べております。

 

インフルエンザC型の予防と対策

インフルエンザC型の予防と対策C型インフルエンザウイルスへの感染を予防するためには、手洗い・消毒などの基本的な感染対策を徹底することが重要です。以下、インフルエンザウイルスの感染を防ぐためのポイントになります。

【インフルエンザC型の予防と対策1】マスクを着用する

マスクによるインフルエンザ予防は、効果が薄いことが示されています。ただし、全く効果がないわけではありません。近くにいる誰かが「くしゃみ」や「咳」をしたときには、マスクによって飛沫感染を防ぐことができます。また、「くしゃみ」や「咳」が出る人が周囲にウイルスを拡散しないためにもマスクは有効です。したがって、人混みに出る場合などにはマスクの着用をお勧めします。

【インフルエンザC型の予防と対策2】人混みに出ない

インフルエンザが流行している時期は、不要な外出は避けたほうが安心です。「ショッピングセンター」や「繁華街」などの人混みでインフルエンザに感染することも多いため、インフルエンザが流行している時期は、ご注意ください。なお、やむを得ず外出する場合は、なるべく短時間で済ませることをお勧めします。

【インフルエンザC型の予防と対策3】適度な湿度を保つ

空気が乾燥すると、のどの粘膜の“防御機能”が低下します。したがって、乾燥しやすい室内では加湿器の使用をお勧めします。免疫効果を正常に作用させるためには50~60%程度の湿度が必要になりますので、加湿器などで“室内の湿度”を適切に維持するよう心掛けてください。

【インフルエンザC型の予防と対策4】インフルエンザ予防接種

インフルエンザの重症化を予防するためにも「インフルエンザ予防接種」を推奨します。インフルエンザ予防接種は、インフルエンザの重症化を防ぐ効果があります。インフルエンザは悪化すると、気管支炎や肺炎、脳症などの重篤な合併症を引き起こす恐れがありますので、高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザ予防接種を強く推奨いたします(インフルエンザ予防接種をしてもインフルエンザにかかる場合があります)。「日本呼吸器学会」でも同様の見解を述べております。

【インフルエンザC型の予防と対策5】毎日の食事で免疫力を高める

インフルエンザウイルスの感染を防ぐためには、毎日の食事で免疫力を高めて、「インフルエンザにかからない体づくり」をすることも大切です。具体的には、免疫システムに欠かせない「ビタミンC」と体のエネルギー産生に必要な「ビタミンB1群」、鼻やのどの粘膜を強化する働きのある「ビタミンB2」「ビタミンB6」を多くとることがポイントになります。なお、免疫力を高めるためには1日3食、規則正しく食べることも大切です。免疫力を高めるためにも、栄養バランスのとれた食事と良好な生活習慣を心掛けてください。

【インフルエンザC型の予防と対策6】手洗い・手の消毒

手についたウイルスが口や鼻に入るというのが、インフルエンザウイルスの感染経路としてとても多いケースです。したがって、インフルエンザの予防として最もお勧めなのは、手洗い・手の消毒になります。手洗い・手の消毒をこまめに行えばウイルスを撃退し、インフルエンザウイルスの感染を防ぐことができますので、小まめに手洗い・手の消毒を行ってください。「首相官邸のホームページ」でも同様のことを伝えております。

【インフルエンザC型の予防と対策7】うがい

うがいは、のどに付着したウイルスの数を減らしたり、洗い流したりするために有効と言われています。口の中をきれいに保てば、口からうつる「インフルエンザ」や「風邪」などの感染症を防ぐことができますので、外出先から戻ったら「うがい」を行ってください。

 

インフルエンザC型の診断

インフルエンザC型の診断インフルエンザには、診断基準(インフルエンザ診断マニュアル)が設けられております。インフルエンザの診断基準では、インフルエンザの流行期間中(11~4月)に以下の4つの項目をすべて満たす場合、インフルエンザと診断されます。

・突然の発症
・高熱
・上気道炎症状
・全身倦怠感等の全身症状

近年、インフルエンザの流行期間以外でも「インフルエンザ」を発症することがあったり、症状が軽度だったりするケースも多いです。したがって現在は、検査によって診断確定を行うのが一般的です。インフルエンザの検査には、次の4種類があります。

<迅速診断キットを使用した検査>

迅速診断キットによる検査は、綿棒でのどや鼻の奥の粘膜をこすり、そこについた組織や分泌物からウイルスを検出する検査です。迅速診断キットによる検査は、短時間(10分~15分)で簡便に診断できるだけでなく、A型とB型の鑑別も可能です。したがって現在、最も主流となっている検査になります。

<PCR検査>

PCR検査は、のどや鼻の奥を拭い採取した液を検体とし、インフルエンザウイルスの遺伝子を検出する検査です。PCR検査では、ウイルスの型や構造を詳細に調べることができます。そのため、「新型ウイルスであるかどうか」を判定することが可能です。

<ウイルス分離検査>

ウイルス分離検査は、のどや鼻の奥を拭って採取した液からウイルスを分離して判定する検査です。ウイルス分離検査は、結果が出るまでに「1週間程度」かかりますが、ウイルスの種類などまで詳しく分かります。したがって、非常に優れた検査と言われております。

<血清抗体検査>

血清抗体検査は、インフルエンザの発症後1週間以内と、症状が治まった頃にもう1回の計2回、採血を行って「インフルエンザウイルスに対する抗体ができているか」を調べます。ただし、結果が得られるまでに通常2週間程度かかるため、現在では、あまり行われていません。

 

インフルエンザC型の治療法

インフルエンザC型の治療法

インフルエンザC型の治療では、一般的に症状を緩和するための「対症療法」が行われます。

<対症療法>

対症療法とは、直接の原因を治すのではなく、今みられる症状に対して一時的に症状を和らげる治療法です。例えば、高熱の場合は解熱鎮痛薬を使用し、黄色い痰など細菌の二次感染が疑われる場合には、抗生物質を使用します(抗生物質はウイルス感染に対して効果がないことに留意する必要があります)。なお、水分補給や栄養摂取が困難な場合には、点滴による補液が必要となる場合があります。

 

当院では予約なしでインフルエンザ予防接種が可能です

当院では予約なしでインフルエンザ予防接種が可能です

インフルエンザウイルスに感染すると、約1週間で回復する場合が多いです。しかし、「インフルエンザ脳炎」や「ウイルス性肺炎」といった重大な合併症が現れて重症化する場合もあります。したがって、重症化のリスクを下げるためにもインフルエンザ予防接種を推奨いたします。特に、高齢者や基礎疾患をお持ちの方には、インフルエンザ予防接種を強く推奨いたします。なお、当院では、予約なしでインフルエンザ予防接種を実施しております。現在、診察時間内であれば当日の接種も可能ですので、突然の接種希望にも柔軟に対応できます。インフルエンザ予防接種をご希望の方は、お気軽にご相談ください。